今回のテーマは、デスクワーク腰痛改善のためのセルフケアロードマップです。
ロードマップとは、工程表のことです。
デスクワークの腰痛を自分で改善するために、どうすれば良いかわからない方のために作りました。
治療院に通うのが嫌になった、
マッサージしてもすぐに戻ってしまう、
などと思っている人は、自分でセルフケアして腰痛を改善してみるのもいいかもしれませんよ?
自分でケアをして、痛みをコントロールできるようになると、時間やお金も節約できますしね。
こんにちは。
熊本の鍼灸整体師のひがしだいすけです。
簡単に自己紹介します。
僕は、鍼灸整体師(鍼灸師・柔道整復師)という肩書きで、日々の活動をしています。
そのため、施術とアドバイスを通して、体の不調や悩みを抱えている人の回復をサポートしています。
積み重ねた知識や経験をもとに、役立ち情報や考え、日々のあれこれをブログにつづります。
この記事は、
腰痛改善のためのセルフケアへと動き出した人、
自分で腰をケアした経験がない人、
腰のセルフケアを初めて間もない人、
を応援するために作ったロードマップです。
- マッサージを受けると、一時的に楽になるが、すぐに戻ってしまう
- 自分で、腰痛をケアしてみたい
- デスクワークの腰の痛みで、悩んでいて、何とかしたい
- デスクワークの腰痛を何とかしたいが、なにをすればいいかわからない
以上のような方は、この記事に書いてあることを試してみてください。
先に伝えておくと、すべての人に効果があるわけではありませんし、自分で少し頑張る必要があります。
しかし、1週間くらいやってみて、効果があればそれを持続することで、あなたのつらいデスクワークの慢性腰痛が解決できる可能性があります。
もし、効果がなければ、アレンジしてみてください。
この記事で紹介してる各記事には、アレンジのためのヒントとして、「なぜ?それをするのか?」といった理由も書いています。
ある程度の原理や、メカニズム、理由を知っておくと、応用が効きますね。
さらに、実際のアレンジ方法の具体例を載せています。
まず、デスクワークの腰痛を楽にするためのポイントは3つです。
- デスクワーク中の姿勢を正して、腰への負担を減らす
- 基本ストレッチで股関節を柔軟にする(スターターキット)
- ストレッチを自分に合わせてアレンジする
以上を踏まえ、デスクワーク腰痛の改善ロードマップ始めていきます。
デスクワーク中の姿勢を正しくする
まずは、正しい姿勢を意識して、机に座ってみましょう。
正しい姿勢を取ることで、腰の負担を軽減でき、結果的に腰が痛くなりずらくなります。
骨盤を立てて、体は後方に重心を寄せることを意識してください。
例えば、姿勢が崩れる一例として、次の写真のような姿勢があります。
はじめは、骨盤を立てていられても、疲れると、写真のように、だんだん体が前に倒れがちになります。
自分の体の姿勢が、時間が経過すると、どうなるかチェックしてみてください。
だんだんと体が前に倒れるのは、その姿勢が楽だからです。
そして、なぜ、前傾の姿勢が楽な姿勢かというと、体の重心が座面の中心に来るので、安定しやすいからです。
しかし、その分、腰や背中の筋肉で後ろから引っ張らないといけないので、負担がかかり腰や背中が痛くなってきます。
正しい姿勢をとる場合、骨盤を立てるだけでなく、上の写真のように、座面の後方に座って、重心の軸(赤線)を後方に、移動させる感じにするといいです。
つまり、必然的に、体重を後ろ側にかけることになります。
注意したいのは、骨盤を立てたり、胸を張るだけだと、ただの反り腰座りになる可能性がある点です。
ちょうど下の図のような、座り方になってしまいます。
骨盤を立てて、重心は後方よりで座ってみてください。
正しい姿勢は疲れる理由
実は、重心の軸を後方に寄せると、疲れやすくなります。
疲れる理由の一つは、体の重心が座面の後方になるために、体を前方に引っ張ることで、体に後方に倒れないように維持する力が必要だからです。
そこで使う筋肉が、たとえば、腹筋です。
そのため、体を前にひっぱり持続的に安定させるだけの腹筋がないと、正しい姿勢をしてもすぐに疲れてしまいます。
でも、その分、体を後ろに引っ張るための力を減らせるので、腰や背中の負担は減ることになります。
正しい姿勢を取るために使うその他の筋肉として、骨盤を立てる(前傾させる)ための股関節屈筋群があります。
もも上げする際に使う筋肉ですね。
もも上げとは、また違った作用として骨盤を前傾に保つ働きもあります。
つまり、股関節屈筋や腹筋が弱いほどに、正しい姿勢を取るのが難しくなります。
この理屈を理解すると、楽に正しい姿勢を取るための工夫が見えてきます。
比較的に楽に、正しい姿勢を取るための工夫
正しい姿勢を、なるべく疲れずに継続させる方法の一つとして、座面に勾配を着ける方法があります。
座面に勾配を付けると、骨盤を後ろから支えることができるので、腹筋を比較的に使わずに体の重心位置をキープできます。
また、股関節の筋肉(腸腰筋)を使わずに、骨盤を立てた状態をキープできます。
たとえば、お尻の後方に、下の写真のようにタオルを入れると、座面に勾配を作れます。
試してみてください。
努力型の方法としては、腹筋を強化する方法があります。
腹筋は、少なくとも体を支えられるほどの筋力がないと、座った状態で、正しい姿勢をキープするのは難しいかもしれません。
そのため、体を支える腹筋がない人は、腹筋を付けてみるのも一つの方法ですね。
体を支えるための腹筋の判定法や、筋トレの方法はこちらをチェック↓
姿勢についての詳細は、こちらの記事をご覧ください。
目線の位置などを考慮した、正しい姿勢の保ち方の工夫を記事にしました。
先ほどの、骨盤を立てて体の重心を後方よりするための方法として、姿勢矯正クッションを使う方法もあります。
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以上が、デスクワーク中の姿勢対策です。
そして、仕事が終わって、家に帰ったらセルフケアに取り組んでみましょう。
ストレッチについては、1回を10~20秒を目安に延ばすようにして、毎日3~5回ずつ行うようにしてみてください。
大切なのは、まずは、少なくとも1週間は、毎日続けることです。
毎日、続けられる回数を行ってみてください。
股関節のストレッチの意義と慢性腰痛の基本ストレッチ4つ
まずは、少なくとも1週間は自分でセルフケアを続けられるモチベーションが大切です。
そこで、まずは、股関節を柔軟にすることで腰が楽になるメカニズムを理解してみてください。
なにも、わからず漠然とストレッチするよりも、やったら効果があることを知ったうえでやるのとでは、まったくモチベーションが違います。
腰が動くときは骨盤と連動して動いていることや、股関節が硬くなることで骨盤が傾き、腰が変形してしまうことを知ることで、股関節を柔軟にする必要性を痛感できますよ。
そして、それと同時に、腰をマッサージしてもすぐに、効果がなくなる理由や、慢性腰痛が治りにくい理由も分かるかもしれません。
詳しくは、股関節と腰の関係性と、ストレッチのスターターキットとしておすすめなストレッチを紹介した、下の記事をご覧ください。
スターターキットなので、自分でアレンジを加えてもオッケーです。
たとえば、次の項目では、あなたの腰の状態に応じてアレンジする方法を紹介します。
腰の形状で、ストレッチをアレンジする
スターターキットのストレッチに慣れてきたら、今度は、自分の体の状態に合わせてストレッチをアレンジしてみてください。
腰の歪みの状態には、大きく分けて反り腰と、ストレートバック(猫背)があります。
見た目的には、反り腰だと背中よりもお尻が後方に突き出ます。
ストレートバック(猫背)だと、お尻が背中よりも前方になります。
反り腰は、女性に多く、ストレートバックは男性に多い傾向です。
自分の腰の状態を判定して、ストレッチに生かしてみてください。
分からない、もしくは判定した結果、どちらでもなかった場合は、この項目は無視してOKです。
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お尻が痛い人には、お尻専用ケア
お尻が痛い人は、お尻の筋肉を緩めるのに特化したセルフケアを実践してみましょう。
お尻をほぐす場合は、次の道具を使うのがおすすめです。
テニスボールのメリットは、安価なことで、デメリットはしばらくしたら柔らかくなってくることです。
マッサージボールのメリットは、ずっと使えることで、デメリットは価格が少し高いことです。
ちなみに、マッサージボールの詳細はこちら↓
マッサージボールの効果ってどうなの? KOOLSENやトリガーポイントマッサージボールの効果的な使い方は? トリガーポイントマッサージボールのトリガーポイントって何?以上の疑問についてお答えします。[…]
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習慣別でアレンジする
腰が痛くなる場面や、習慣により、セルフケアを替えるようなアレンジ方法もあります。
朝から腰が痛い人向け
朝から腰が痛い場合、寝具を見直したり、クッションをうまく使って工夫するといいかもしれません。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください↓
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メンタルの問題を抱えている人向け
精神的なストレスが原因で、腰が痛くなってしまう場合もあります。
仕事上のストレスケアの一つとして、参考までにご覧ください↓
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しゃがみ姿勢が多い人向け
しゃがみ姿勢の場合、強力に股関節の前面が圧迫されることと、腰が丸くなってしまうのが特徴です。
そのため、股関節の前面を伸ばし、腰の丸みは逆に反るようなストレッチをするといいと思います。
しゃがむと言えば、草むしりですね。
下の記事の後半に、しゃがみ姿勢用のストレッチを載せてますので、参考にしてください。
今回は、草取り後による腰痛対策についてお伝えします。ちなみに、僕自身、庭の草取りを週に1~2回ほど行います。(→田舎暮らしの草刈り事情)特に、梅雨の時期に繁茂した雑草をむしるのは、とても大変ですよね。 […]
デスクワーク腰痛ケアの効果を判定して、必要であれば見直す
慢性症状の場合、すぐには効果が分かりずらい場合もあるので、まずは1週間は実施してみてください。
実施したら、効果判定をしてください。
効果があれば、そのまま続けることで、もっと良くなる可能性があります。
もし、効果がなければ、効果が出るように見直すのが重要です。
見直すポイントは、たとえば、
- ストレッチの回数を増やしてみる
- 新しいストレッチを加えてみる
- ストレッチする時間帯を変えてみる
などがあります。
この記事に書いてあることは、初心者のためのスターターキットのようなものだと考えてください。
あなたの生活環境、ライフスタイル、体のつくり、体質に合わせて、あなた自身がアレンジするのが一番いいです。
もちろん、スターターキットでうまくいけば、それをそのまま続けるのも、オッケーです。
これからも、当ブログでは、セルフケアの方法を順次アップロードしていくので、デスクワークの腰痛改善のために、参考にしてみてください。
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