- ハムストリングをストレッチするメリットが知りたい
- ハムストリングが伸びないので、効果的な伸ばし方を知りたい
- ハムストリングが痛い理由
以上の疑問にお答えします。
特に、デスクワークの人は、膝を曲げた状態を維持することでハムストリングが硬くなりがちです。
ハムストリングが硬くなると、腰痛や肉離れ、坐骨神経痛などの原因になります。
この記事では、ストレッチ方法をはじめ、ハムストリングのことについて詳しく解説します。
- ハムストリングをストレッチすると姿勢がきれいで腰も楽になる
- ハムストリングのいろいろなストレッチ方法
- ハムストリングが痛い場合、筋肉の損傷やトリガーポイントが考えられる
この記事を読んで、ハムストリングのストレッチを実行することでデスクワーク腰痛改善に一歩近づきます最後まで、どうぞご覧ください。
ハムストリングをストレッチするメリットは5つ
ハムストリングをストレッチして、柔軟にするメリットは5つあります。
骨盤の動きに大きく影響するので、それだけ日頃の動作に及ぼす影響も大きいです。
ハムストリングをストレッチすると姿勢が良くなる
ハムストリングが硬い人は上の左側の写真のように骨盤が後ろに傾いた姿勢になっていることもあります。
これは、ハムストリングが骨盤を後方に引っ張ることで、骨盤が後ろに倒れることで、できてしまう姿勢です。
骨盤が後ろに倒れると、腰が丸くなるストレートバックになり、猫背になります。
骨盤が後ろに倒れて猫背の人は、まずは骨盤が後ろに倒れた状態を解決しないと、猫背もなかなか解決しません。
ハムストリングをストレッチして、骨盤を正常な位置に戻ことで、胸を張りやすくなり自信に満ちた綺麗な姿勢で過ごせるようになります。
関連記事>>骨盤後傾のストレートバックや猫背を自力矯正!|チェック方法とストレッチ
ハムストリングを伸ばすと腰痛が楽になる
上の左側の写真のように、腰だけで体を前に倒せる範囲は、せいぜい50度です。
それ以上、腰を前に曲げる場合(写真右側)は、骨盤が一緒に連動して前に倒れる必要があります。
ハムストリングが硬く伸びないと、体を前に曲げる際に、骨盤が前に倒れないために腰に負担がかかって腰痛になりやすいです。
つまり、ハムストリングをストレッチして、ハムストリングがちゃんと伸びるようになることで、腰への負担が減って腰痛が軽減できる可能性があります。
ハムストリングストレッチで、椅子に座った時におしりが痛い問題が解決
上の写真で指さしている部分は、坐骨と言いますが、椅子に座る際はこの骨に体重を乗せて座っています。
そして、ハムストリングは、坐骨から伸びています。
ハムストリングを柔軟にすることで、坐骨部分にかかっていた負担を軽減できます。
そうすると、坐骨部分の炎症によるおしりの痛みが軽減できる可能性があります。
ハムストリングのストレッチは、肉離れの予防になる
ハムストリングが硬くなると、スポーツなどによる突発的な動きの際に、筋肉が切れてしまう可能性があります。
つまり、ハムストリングの肉離れです。
ハムストリングは、肉離れを起こしやすい筋肉ですが、普段からストレッチすることで、肉離れを予防することができます。
ハムストリングをストレッチして、柔軟にすると歩行がしやすくなる
歩行の際に、膝を伸ばして足を前に踏み出そうとする場合、ハムストリングが柔軟な方が、足を踏み出しやすいです。
足を前にしっかり踏み出せるようになることで、歩幅が広くなり、歩くスピードも速く、見た目にもきれいなフォームで歩くことができます。
次に、ハムストリングのストレッチ方法5つ紹介します。
自分に合った方法を行ってみてください。
【最新版】ハムストリングのストレッチ方法6選
動画では、タイマー付きで、ストレッチを一緒にやっていただけます。
- 1回を30~60秒で伸ばす
- 回数は、毎日続けられる程度
- 少し痛いくらいの刺激で、強く伸ばさない
- 伸ばす前に息を吸って、伸ばすときに息を吐く
仰向けでハムストリングスをストレッチする
ハムストリングが硬い方に、一番やってもらいたい、一番おすすめなハムストリングのストレッチ方法でもあります。(理由は後半にてお伝えします)
膝を曲げた状態で、伸ばす方の足を抱え込みます。
その後、膝を伸ばしながら、足の裏を天井に付けるイメージで股関節も同時に伸ばします。
この時、膝は伸び切らなくてもいいです。
太ももの裏側のハムストリングスが伸びた感覚があると、ストレッチできています。
ヘルニアなど、腰の負担をかけずに太ももの裏側だけストレッチしたい場合におすすめの方法です。
あぐらを崩して、ハムストリングのストレッチをする
両側長坐位ができない人は、上の写真の方法でハムストリングを伸ばしてみてください。
膝を曲げた状態で構いませんので、片方ずつ丁寧にストレッチしていきます。
ハムストリングの外側と内側を分けてストレッチする
参考:クリニカルマッサージより
ハムストリングは、外側の筋肉と内側の筋肉に分かれています。
そこで、なかなかハムストリングが柔軟にならない方は、内側と外側それぞれの筋肉を丁寧にストレッチしてみてください。
ハムストリングの外側の筋肉をストレッチする
上の写真は、右側ハムストリングの外側の筋肉をストレッチしています。
ハムストリングの外側の筋肉をストレッチする場合は、上の写真のように体を内向きに捻りながら、伸ばす方等は反対の手で外くるぶしに触れるように伸ばすとストレッチできます。
ハムストリングの内側をストレッチする
上の写真は、右側ハムストリングの内側の筋肉をストレッチしています。
ハムストリングの内側をストレッチする場合は、体を外向きに捻るながら、伸ばす方との同側の手で内くるぶしに触れるようにすると伸ばすことができます。
椅子を使ってハムストリングをストレッチする
まずは、椅子を準備してください。
その後、足を椅子の上にかかとを付けた状態で載せてください。
その状態から、腰を前に倒すとハムストリングスをストレッチできます。
足首を掴んでハムストリングをストレッチする
両側の足首を両手でつかんだ状態で、膝を伸ばすとハムストリングをストレッチできます。
両手が床につかない人は、腰が痛くならない範囲で、この方法を練習すると両手を床につきやすくなります。
長坐位でハムストリングをストレッチする
一番オーソドックスなハムストリングのストレッチ方法ですが、長坐位に座ることがままならない人にとっては難易度が高いストレッチだと言えます。
長坐位をするのが辛い場合は、まずは、はじめにお伝えした「仰向けでハムストリングをストレッチする」ところから始めてみてください。
せめて、指先が足の指に少しでも触れることができるようになると、日常動作における腰への負担もかなり軽減できます。
【番外編】 ハムストリングをマッサージでほぐす方法
ストレッチポールを使うと、ハムストリングスを自分でほぐすことができます。
ハムストリングスは、体の姿勢を支えたり、歩くときは必ず使う筋肉だから、疲労がたまりやすいです。
ストレッチポールは、他にも使い道がたくさんあるので、一家に一台持っておくと、セルフケアに便利です。
関連記事を載せておきますので、興味があればご覧ください。
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次に、ハムストリングスの位置を伝えます。
なにも考えずに伸ばすよりも、自分がどこを伸ばしているか意識することで、さらに、より良いストレッチを目指してください。
ハムストリングスの位置
ハムストリングスとは、大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋をまとめた総称です。
この項目で伝えたいのは、ハムストリングスが骨盤から伸びて膝の下につく、とても長い筋肉だということです。
それゆえに、ハムストリングスが硬くなった状態を放っておくと、いろいろなトラブルを抱えるかもしれません。
たとえば、次のようなトラブルの可能性があります。
- 骨盤が前に倒れずに腰に負担がかかって、腰が痛くなる
- おしりと椅子の接地面が炎症を起こして座っているときに痛みを感る
- 膝裏や膝の内側が痛くなる
だから、普段から、しっかりほぐしておくことをおすすめします。
特に、ランニング、歩行、立ち仕事などのあとは、自宅でしっかりケアしておきたいのがハムストリングスなのです。
次に、今回のストレッチが効果的な理由を、理論的に説明しますね。
ハムストリングのストレッチに、筋肉の拮抗筋の作用を利用する
ここでは、はじめにお伝えしたハムストリングのストレッチについての理論について、簡単に説明します。
一番初めのストレッチ方法が、ハムストリングが硬い人に、特におすすめなストレッチとなっております。
なぜなら、拮抗筋の作用を利用したハムストリングのストレッチだからです。
たとえば、腕を曲げる際は・・・
上の写真のように、上腕二頭筋という赤い線で印を付けた方が縮んで、
反対側の上腕三頭筋という青い線で印を付けた方は伸びることで、腕を曲げることができます。
つまり、伸ばしたい筋肉とは逆の作用をする筋肉(拮抗筋)に力を入れながら、目的の筋肉をストレッチすると筋肉が伸びやすくなります。
ハムストリングの拮抗筋は、太ももの前側についている大腿四頭筋や大腿直筋などの筋肉です。
ハムストリングが痛い場合の原因
ハムストリングは、ランニングや筋トレで筋肉痛になりやすい筋肉です。
筋肉痛の場合は、放っておくと徐々に痛みが引いていきます。
とはいえ、ハムストリングの痛みがなかなか引かない困った場合もありますよね。
- 肉離れ
- トリガーポイント
ハムストリングの肉離れ
ハムストリングが肉離れする場合は、突発的な動きで起こりやすいです。
たとえば、サッカーなどでボールに不意に反応した場合、走り出しで急にハムストリングが収縮した場合などがあります。
ハムストリングが肉離れした場合、内出血したり、腫れたり、熱感があったりします。
内出血などは、直後に出るよりも数日たってから分かる場合もあります。
肉離れの場合は、冷やして、安静が必要です。ストレッチしたり、押したりしないようにしてください。
ハムストリングの痛みに関係するトリガーポイント
トリガーポイントとは、痛みを発するような筋肉のこりのことです。
トリガーポイントができると、筋肉に痛みを感じるようになります。
テニスボールは、トリガーポイントをマッサージするのに便利な道具です。
関連記事>>テニスボールで効果的なマッサージ|首・肩・腰・足の部位別で徹底解説!
ハムストリングにトリガーポイントがある場合
ハムストリングのトリガーポイントは、ハムストリング自体にできることがあります。
ハムストリングにできたトリガーポイントを自分でケアしたい場合は、次の手順でトリガーポイントを指圧してみてください。
- 痛くないほうの足と比べながら、硬いところや痛いところを探す
- トリガーポイントの硬さはこりこりしていたり、ぐじゅぐじゅしたような感じ
- 痛みの感覚は、奥にずーんとひびくような鈍痛
- トリガーポイントが見つかったら、そこを10~20秒くらいいた気持ち良い刺激で押す
- 指圧を5回くらい繰り返す
おしりにできたトリガーポイント
引用元:誰でもできるトリガーポイントの探し方・治し方 【腰痛】
ハムストリングの痛みにおしりのトリガーポイントが関係している場合は、おしり自体も痛いことが多いです。
おしりのトリガーポイントを、ほぐす場合は、テニスボールを使ってください。
特に、おしりの側面は太ももの痛みにつながりやすいです。
おしりの側面をほぐす場合は、上の写真の位置にテニスボールを当て床に横になってください。
おしりは肉が熱いので、テニスボールに体重をかけることで奥の方まで刺激できます。
他にもおしりのほぐし方はあります。
おしりのマッサージについて、さらに詳しく知りたい場合は、おしりの筋肉のトリガーポイントをマッサージして体を楽にしてみようをご覧ください。
ハムストリングやおしりのマッサージはフォームローラーが便利
ハムストリングとおしりの両方をマッサージする場合は、フォームローラーを使うと便利です。
まとめ
ハムストリングをストレッチして柔軟にすることで次のメリットがあります。
- 姿勢が良くなる
- 腰痛が楽になる
- 椅子に座った時におしりの痛みを軽減できる可能性がある
- ハウスとリングの肉離れを予防できる
- 歩きやすくなる
今回は、ハムストリングスのストレッチ方法を6つ紹介しました。
全てを行う必要はありませんので、ぜひ自分に合ったストレッチを一つ選んで、ハムストリングスをストレッチしてみてください。
また、内出血、腫れ、熱感などがあるような肉離れの時はストレッチしたりマッサージをしないように注意してください。