- パソコンやスマホで親指や手首が痛くなったけど、仕事を休めない・・・
- 親指や手首の痛みを軽くするテーピングの方法を知りたい
- 腱鞘炎が軽くなるマッサージの方法を知りたい
以上のお悩みにお答えします。
パソコン、子どもの抱っこ、料理など、手首が痛くなる場面はたくさんあります。
手の使い方によって親指が痛くなるパターンと、手首が痛くなるパターンがあります。
腱鞘炎を治すためには、安静が一番ですが、それがなかなかできないのが悩みの種です。
この記事では、腱鞘炎を早く治すためのアイデアを次の要点に沿ってお伝えします。
- 痛くなる動きを制限するためのテーピングをして手首や親指への負担を減らす
- 手首から肘にかけてをマッサージして筋肉の緊張を和らげる
- 指を使った直後は冷やして、その後は温める
この記事に書かれていることは、腱鞘炎の治りを早くするためのヒントとして役立つと思います。
腱鞘炎になった親指や手首を固定するテーピングの道具を準備
写真の肌色のテープは、伸縮するテープです。
白いテープは、伸縮しないテープです。
伸縮しないテープは、ホワイトテープと言われたりします。
両者とも、幅50mmのテープを使います。
長さは、テーピングの工程を見て、手首や手の大きさに合わせて切るようにしてください。
ホワイトテープは、肌に直に貼ると肌が荒れるするので、本来はアンダーラップを使います。
今回は、アンダーラップの上からではなく、伸縮テープの上からホワイトテープを貼ります。
ホワイトテープのメリットは、伸縮しない分、固定力が強い点です。
スポーツや料理の際に鍋を振る場合に、伸縮テープだけでは固定力が弱い場合に使ってみてください。
腱鞘炎の痛みを抑えるテーピングは次善の策
腱鞘炎になったら安静が一番です。
そのため、患部を1か月くらい安静にできるのであれば、テーピングは必要ありません。
とはいえ、仕事や生活の都合で、どうしても手首や指を使う必要がある場合は、次善の策としてテーピングで固定してみてください。
動きを制限するためのテーピングなので、親指や手首を少し使いづらくなります。
親指が痛い場合の腱鞘炎のテーピング方法
腱鞘炎の場合、手首を痛めているのか、親指を痛めているのかがはっきりしない場合があります。
そのため、まずは親指を痛めているかどうかの検査を行ってみてください。
親指の痛みを検査して、テーピングが効果的かどうかをチェックする
まずは、親指がの痛くなる動作を確認してみてください。
上の写真のように、親指を握りこんでください。
親指を握りこんだまま、手首を写真のように曲げると痛い場合は、これからお伝えする親指のテーピングが効果があります。
痛いか痛くないかはっきりわからない場合は、痛くない方の親指と比べるとより分かりやすいです。
親指を固定して腱鞘炎の痛みを抑えるテーピングの手順
親指テーピング① 親指の外側から手首にかけてテープを一枚貼る
まずは、写真のような感じで手首の内側から親指を覆う感じで、伸縮性のテープをはります。
理屈としては・・・
親指テストで行った際の、上の写真のような動きで、痛いので、親指を握りこむ動きを制限するようにテープを貼ります。
親指を曲げる動きを制限するためにテープを貼るので、上の写真のように親指は伸ばした状態で貼ってください。
そして、少しだけテープを引っ張りながら貼ってください
ただし、あまり引っ張ると、動かす際にとても動かしずらいので、気持ち引っ張るくらいの感じ(全力で伸ばす2割くらいで引っ張る感じ)で貼るといいです。
次は、手首から親指に貼ったテープを固定するためのテープを貼ります。
親指テーピング② 手首にテープを巻く
次に、手首にテープを巻いてください。
手首のテーピングの目的は、主に、先ほどのテープがはがれにくくするためのものです。
そのため、強く巻いたりせずに優しく巻いてください。
親指テーピング③ 親指にテープを巻く
親指も写真のようにぐるっと1周巻いてください。
親指テーピングの目的もはじめに貼ったテープが剥がれないようにするためです。
そのため、強く巻かずに優しく巻いてください。
ここまでで、一通りのテーピングは終わりです。
ここからは、伸縮性のテーピングだけでは固定が弱くて、やっぱり患部が痛い場合に、非伸縮性のホワイトテープを使ってテーピングしてみてください。
親指テーピング④ ホワイトテープを手首に巻く
こんな感じで、手首に貼った伸縮性テープの上からホワイトテープを巻いてください。
ホワイトテープを巻く目的は、手首の固定です。
ホワイトテープ自体は伸縮しないので、貼るだけでも、十分に固定力が強いです。
そのため、強く巻く必要はありません。
あまり強く巻くと手首から先が、うっ血します。
巻いた後は、指先がしびれていないか確認して、しびれるようであれば、テープの巻き方を緩めてください。
これで完成です。
がちがちの固定ではないので、ある程度は動かせて、しかも一定の固定力もあります。
ただし、腱鞘炎の場合は、なるべく安静にした方が治りやすいですから、必要な時以外は手首や親指を使うのを温存してください。
パソコンで親指が痛いときは、包み込むようにマウスを持つ
上の写真のように包み込むように、マウスを持つと親指への負担が少ないです。
対して、下の写真のようにマウスをつまむように持つと、親指に綱に力が入るので親指が痛くなる可能性があります。
手首が痛い場合の腱鞘炎のテーピング方法
手首の痛みを確認して、テーピングが効果的かどうかをチェックする
上の写真のように手首を下に向かって曲げると、手首が痛くなる場合は、手首テーピングの効果が期待できます
親指の腱鞘炎と同様に、手首を安静にできない場合の、次善の策がテーピングです。
もし、安静にできるのであれば、安静にした方がさらに良いです。
手首テーピングをするときは、手首を下に曲げる動作を少し制限するようなテーピングをします。
腱鞘炎の痛みをおさえるために、手首を固定するためのテーピングの手順
手首テーピング① 手首から肘に向かってテープを貼る
上の写真のように少し手首を延ばした状態で貼るようにしてください。
全力で引っ張る8割くらいの力でテープを伸ばして貼ってください。
肘の手前くらいまで、テープを伸ばすといいです。
手首を下に曲げると、少し突っ張る感じします。
この時、皮膚が痛い場合は、テープの引っ張りの強さを弱くして貼り治してください。
手首テーピング② 手首と肘にテープを巻く
手首と肘にも、テープを巻くように貼ると、テープがはがれにくいです。
手首テーピング③ 手首にホワイトテープを巻くと固定力大
伸縮性のテープだけだと、固定力が弱いかもしれません。
そこで、まだ手首が痛い人は、親指の固定と同じく手首に非伸縮性のホワイトテープを巻いてください。
ホワイトテープは直に巻くと、肌荒れしますので、ホワイトテープの下に伸縮性テープなど、べつのものを貼るようにしてください。
手首が痛いときは、手首の下にタオルを敷く
左側の写真のように、パソコンでキーボードをたたく際は、指を移動させるときに、手首をうしろに伸ばす必要があります。
手首をうしろに伸ばす動作は、手首に負担がかかって痛みがでるかもしれません。
そこで、右の写真のように、手首の下にタオルを敷くと、指の移動の際に手首をうしろに伸ばさずに済むので、手首の負担を軽減することができます。
手首や親指の痛みを軽減するためのマッサージの方法
マッサージをする場合は、手首や親指を伸ばすときに使う筋肉をマッサージするといいです。
上の図の、長母指伸筋、短母指伸筋、長母指外転筋をテニスボールを使ってマッサージすることになります。
腱鞘炎の際の、テニスボールの当て方
ボールを当てる場所によって、ほぐせる筋肉も変わるので、腕の外側のいろいろな部分にテニスボールを当ててマッサージするといいです、
写真のように手の甲側の肘下~手首(前腕と言います。)に当てるようにしてください。
実際のマッサージ方法は、動画を載せておきますね。
手首と親指の腱鞘炎に効果的なテニスボールのマッサージ
マッサージをする際は、体重を乗せると力が入ります。
いた気持ち良い程度に、体重の載せ方を調整してころころしてください。
壁にテニスボールを当てて使うと、滑って使いにくかもしれません。
マッサージボールだと滑らずに問題なく使えて、長持ちします。
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テニスボールのマッサージ方法は、トリガーポイント療法を採用
今回伝えているテニスボールマッサージは、トリガーポイント療法の考え方を取り入れています。
トリガーポイントとは、痛みを発するような筋肉のこりのことです。
自分でトリガーポイント療法をやっているという意識を持って、腕の筋肉をほぐすと手首や親指の痛みも軽減できる可能性があります。
まずは、1週間くらい続けてみてください。
関連記事>>トリガーポイントという筋肉のこりが腰の痛みの原因かも!?
その他のケアについて
冷やすのか?温めるのか?
結論から言うと、僕は、慢性化した場合は、温めた方がいいと思っています。
なぜなら、冷やすと血行が悪くなるからです。
患部に痛みが出る理由は、炎症が起きているからです。
患部が治るためには、血行をよくなり、炎症が起きて、自然治癒が働きます。
それと同時に、患部を動かしてもらいたくないサインとして痛みを感じやすくする物質もでます。
つまり、冷やしてしまうと、その血行自体を止めることになるので治癒が遅くなる可能性があると、僕は考えています。
ただし、腫れていたり、炎症が強くて痛みが辛い場合は、炎症をいったん落ち着けるために冷やすといいと思います。
あとは、使った後などは患部が熱をもって痛みが出ている場合もあるので、その場合は、冷やすといいですね。
それ以外は、冷やす必要はないと思います。
腫れと熱感がある場合や手を使った直後に手首や親指が痛い場合は冷やて下さい。
温めた際に痛みが楽になるような感じがするときは、そのまま温め続けるといいと思います。
炎症が強い場合は、温めると逆に痛くなる場合がありますので、その時は無理に温める必要はありません。
特に、親指や手首をたくさん使った後は、炎症が強くなる場合がありますので、注意してください。
腱鞘炎にたいしてのシップ(消炎鎮痛薬)は、鎮痛目的のみで使う
消炎鎮痛薬は、痛みをとるためには、有効です。
ここで、強調したいのが、「痛みをとるためには」というところです。
つまり、治すためではなく、あくまでも痛みをとるために使うのが基本です。
冷やす場合と同様で、炎症自体が自然治癒です。
それを消してしまう、消炎鎮痛は、炎症そのものを消してしまう薬なので、あまり使いすぎると治癒を遅らせる可能性があると、僕は考えています。
湿布を貼り続けると、自然治癒反応である炎症を抑え続けることになり、治りにくくなると思います。
ただし、痛みが強くてつらい、大切な試合で痛みをおさえてパフォーマンスを維持するために使うのは、有効だと思います。
腱鞘炎の治療の基本は、安静です。
安静にしておくと、自然治癒が働いてやがて治ります。
つまり、安静こそが腱鞘炎の根本療法です。
安静にできない場合は、固定と筋肉のマッサージが次善の策として、有効です。
腱鞘炎のマッサージやテーピングについてのまとめ
腱鞘炎は、まずは安静が一番の治療になります。
安静にできない場合は、固定のテーピングと腕のテニスボールマッサージをやってみてください。
冷やしたり、消炎鎮痛で、炎症を抑えるのは、痛みが強い、腫れがある、熱感がある、競技や仕事のパフォーマンス維持など
の際に有効だと思います。
それ以外は、患部に対して何もしないか、痛みが軽くなるようであれば温めることで、自然治癒が働き、やがて治ります。