自営業は収入が安定しないから、生活が苦しくなることもありますよね。
「自営業で生活が苦しいときはどうする?」「何かいい方法はない?」といった悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
筆者はこれまでに、整体師やWebライターとして10年ほど自営業を続けてきました。
この記事では自営業に携わった筆者の経験をもとに、自営業者が生活が苦しい状態から脱出する方法について解説します。
現在はWebライターのヒガシです。
もとは整体師として整骨院を営んでいました。
整体師とWebライターでの自営業の経験を踏まえて解説します。
自営業で生活が苦しいときの対処法
自営業で生活が苦しいときに実施した対処法は次のとおりです。
- 生活費を節約する
- 副業をはじめる
- 夫婦で話し合う
ここでは筆者の経験を交えて、すぐにできる対処法をお伝えします。
生活費を節約する
生活費の管理は妻に任せていましたが、筆者自身も節約になるように取り組んだことがあります。その取り組みは次のとおり。
- 禁煙
- コーヒーは自宅で作成
- 楽天市場で購入する
禁煙
筆者はたばこを吸っていた時期がありましたが、節約をするために禁煙しました。
筆者が吸っていたアイコス(電子タバコ)は1日1箱。1箱500円ほどなので、1ヶ月で15,000円の節約です。
コーヒーは自宅で作成
筆者は、経営していた整体院の近くにある自販機やコンビニで缶やペットボトルのコーヒーを購入していました。
1日に2本ほど購入していたので、250円ほどは使っていたと思います。
自宅でコーヒーを作って持っていくことで、約6,000円ほどの節約です。
楽天市場で購入
事業で必要なものをなるべく楽天市場で購入するようにしていました。
楽天市場でクレジットカードを使って商品を購入すると、ポイントが貯まります。さらに楽天市場での購入に集中させることで、効率よくポイントが貯まるようにしていました。
副業をはじめる
整体院に患者さんがいない空き時間や朝活の時間を使って副業をしました。たとえば、ネット副業であれば誰でも簡単にはじめられます。
筆者の副業収入は5万円くらい
YouTuberやブロガー、Webライターに挑戦しましたが、最も稼げたのはWebライター。
副業の収入が増えて、現在では専業Webライターとして活動しています。
副業をはじめて1~2ヶ月は数千円程度しか稼げませんでしたが、3ヶ月後には5万円を超えるようになりました。
ちなみに副業収入5万円は、平均的なのだそう。
平均の副業収入は5万9,782円
大手転職サービスのマイナビ転職が運営するキャリアトレンド研究所は、20~50代の会社員と公務員800人の副業経験者に対してアンケートを実施しました。
その結果は、副業の平均収入は5万9,782円でした。(参考:キャリアトレンド研究所)
時間をうまくやりくりすれば、副業で5万円くらいは稼げる可能性があります。生活が苦しい場合はチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
筆者が実践したWebライターの副業に興味がある場合は、次の記事を参考にしてください。
未経験の副業Webライターの月収入は、短期的には5万円くらいだと考えられます。しかし、長期的に副業としてWebライターを続けた場合は、さらなる収入アップも期待できます。本記事では、副業Webライターの始め方や稼ぐためのコツ、おすすめ[…]
配偶者に報告して夫婦間のストレス解消
自営業で経営が厳しいときは、妻にその事実を伝えることにしていました。
筆者は自営業で生活が苦しいときでも、家族関係が良好であれば乗り切れると考えています。
とくに大切なのは、“事前“に伝えること。
事後報告になってしまっては、夫婦で一緒にどのようにするかを考える余裕がなくなります。
余裕がなくなるとストレスがたまり、お互いにイライラしてケンカになりかねません。
家族がいる場合、売上が落ち込みそうなときは、早めに報告して生活費への影響などについて話し合うようにした方がよいでしょう。
夫婦間の隠し事は、ケンカのもと。
隠し事をせずに、オープンにすればお互いの信頼関係も高まると思います。
筆者は夫婦で話すときは、晩酌をうまく利用しています。よろしければ、下記を参考にしてください!
夫婦のコミュニケーションの場として、晩酌を楽しむ方も多いのではないでしょうか。しかし、晩酌は夫婦間トラブルのもとになることもあります。「晩酌を止められてケンカになった!」「本当は夫婦で楽しく晩酌をしたい...」などの悩みを抱[…]
自営業で生活が苦しいときはメンタルケアでうつ予防
自営業で生活が苦しくなると、生活費や育児、教育、ローンなどお金に関する不安が増幅されてしまい、精神的にも大きな負担を強いられます。
そのため、自営業で生活が苦しいときはメンタルケアを心がけて、心のバランスを取ることが重要でしょう。それがうつなどの精神疾患の予防にもなるのではないでしょうか。
ここでは、筆者がメンタルケアとして実践した取り組みを3つ紹介します。
外で体を動かす
生活が苦しくて不安になったときこそ、外で体を動かすように努めました。
運動がうつ病を予防したり、不安症状を低減させたりする効果があることは複数の研究で示されているそうです。(参考:メンタルヘルスに対する運動の介入効果に関する近年の知見)
さらに、精神科医によると日光にはセロトニンの分泌を促す作用があるそうです。(参考:セロトニンの効果が心身に及ぼす影響)
セロトニンとは幸せホルモンとも呼ばれる脳の神経伝達物質で、ストレスに対して効果があるといわれています。
外で行う運動はメンタルケアとして、とてもおすすめです。
今できることに集中する
今できることに集中すると、将来への不安感が弱くなり心の負担も軽減されます。
筆者は常日頃から、将来のことを深く考えないように努めています。
なぜなら、将来について考えても答えが見つからないので、ぐるぐると同じことを思い悩むことになるからです。
将来への方向性と計画を決めたら、それを淡々と実行することで、今に集中できるようになります。
人と話す
自営業がうまくいかなくても、そのことを家族や友人に話すと気分も晴れるし、思いもよらない解決策が見つかることもあります。
自営業で生活が苦しいと、失敗したと思い込んでしまいます。
その結果、誰かに現状を話すと自分の弱みを見せるようで、話しづらいかもしれません。悩みを相談しない傾向は、とくに女性よりも男性に多い傾向です。
内閣府の男女共同参画局の調べによると、悩みに対する男女の違いは次のとおりです。
(参考:「地域における相談ニーズに関する調査|内閣府 男女共同参画局」(3-Ⅰ日ごろの困りごとと解決行動に関する調査(WEB調査))を参考に作図)
上記より、女性は悩み事について配偶者や家族に相談する傾向が男性よりも高いことがわかります。
一方で、何もしない(相談しない)男性は、女性よりも多い傾向です。
つまり男性は女性よりも、自営業の経営不振で生活が苦しい悩みを家族に相談しない可能性が高いと言えます。
一人で悩みや不安を抱え込むと、心への負担が大きく、精神的に病んでしまうかもしれません。
自営業で生活が苦しいという悩みを、身近な家族や友人に相談して、心の負担を軽減させることも大切です。
自営業のメンタルケアにおすすめの本3選
自営業で生活が苦しいときは読書をして、自分とは異なる考え方に触れるのもおすすめです。
悩んでいるときは、同じことをグルグルと考えている状態。グルグルと考える悪循環に、まったく異なる考えを取り入れることで、悩んでいる状態をスッキリできるかもしれません。
ここでは、筆者が実際に自営業で生活が苦しいときに読んだ本を紹介します。
自営業の悩みに対する考え方や対処法が分かる本を紹介しますので、参考にしてください。
道は開ける
将来の不安を無くすための方法が書かれたビジネス書です。具体的な事例をもとに説明されているので、とても読みやすい一冊です。
400ページ以上にも渡り、読書をすると時間がかかる本なので、オーディオブックで聞くのもおすすめです。
書籍で読む場合は、心に響いた内容を線で引いておくと、その部分を何度でも読み返せます。
筆者は、この本に出合って10年以上たちますが、いまだに手元に置いてたまに読む愛読書です。
自営業の生活が苦しいピンチのときは、「道を開ける」を読むと不安を払しょくできるかもしれません。
反応しない練習
反応しない練習を読むと、仏教の教えにある合理的な考え方がわかります。仏教の教えに基づいていますが、宗教的な要素はありません。
物事を合理的に考え、不安や悩み、イライラなどの感情をうまく処理する方法を学べる一冊です。
オーディブルでは、著者である草薙龍瞬氏の本人が朗読した音声で聞けます。
筆者はオーディブルで5回ほど聞いて、感情的になりそうなときは本の内容を思い出すようにしています。
最高の休息法
最高の休息法は、科学的なエビデンスにもとづた心のケアが学べます。
最高の休息法とは、マインドフルネス瞑想のこと。マインドフルネス瞑想の効果は、脳科学の分野でうつ病に効果があることが報告されています。
脳科学と言われると難しそうな内容を思い浮かべますが、本書の内容は難しくありません。
ナツという主人公が、マインドフルネスで心の元気を取り戻し、成長していく過程が描かれているストーリーです。
物語を楽しみながら、マインドフルネスによるメンタルケアの方法が学べます。
借金まみれで疲れた場合は債務整理も検討する
自営営業で生活が苦しい原因が、借金にある場合は債務整理も検討した方がよいでしょう。
借金の整理には、リスケジュールや任意整理、個人再生、自己破産があります。
筆者はいずれの債務整理も経験したことがありますが、借金の整理を始めるまでに高い壁を感じたことを覚えています。
しかし実際に始めてみると、それほどにはつらいと感じませんでした。
リスケジュールは自分でも行える債務整理です。筆者は日本政策金融公庫から融資を受けていたので、担当者に相談して、一定の期間は利息だけの支払いにしてもらったことがあります。
日本政策金融公庫から借りている場合は、担当者に相談してみてはいかがでしょうか。
その後筆者は、リスケジュールでも返済が難しくなったので、弁護士に相談しました。
筆者は知り合いの税理士に紹介してもらいましたが、Google検索などを利用して調べてみるのもよいと思います。
弁護士に相談した場合、任意整理や個人再生、自己破産などが検討されます。
【経験談】方針転換を検討する
自営業の継続が難しい場合は、方針転換を検討するのも一つの手段です。方針転換には、自営業を辞めて就職したり、自営業の商材を変更したりする手段が考えられます。
転職をする
一般的には、自営業の転職は難しいと言われています。とはいえ、自営業には過去の実績を自分の能力としてアピールできる強みがあるのではないでしょうか。
厚生労働省が発表した「令和2年転職者実態調査の概況」によると、転職者の採用理由は次のとおりです。
(参考:「令和2年転職者実態調査の概況|厚生労働省」をもとに作図)
以上からわかることは、企業は経験を活かし即戦力になったり専門知識や能力があったりするから転職者を雇うことが多い点です。
つまり自営業で培った知識・能力や経験をうまくアピールできれば、転職できる可能性があります。
たとえば、次のようなアピールの仕方が考えられます。
- 自営業の売上や集客数を数字やデータで示す
- 企業に就職してどのように自分の能力を活かせるのかを示す
- 過去の作品(ポートフォリオ)を企業に提示する
自営業の経営が悪化して、生活が苦しい場合は転職する道を探ってみてはいかがでしょうか。
商材を変える
現在の自営業がうまくいかずに生活が苦しい場合、商材やサービスを変更することで問題を解決できることがあります。
たとえば筆者の場合、整体からWebライティングへと、まったく違ったサービスを提供して生活を立て直しました。
商材やサービスを変更する場合、経費がかからないものを扱うようにしましょう。
また失敗に終わる可能性もあるため、いきなり本業として取り組むのではなく、副業からはじめた方がよいでしょう。
Webライティングは、ほとんど経費をかけずにはじめられて、頑張れば収入も伸ばせるのでおすすめです。
Webライターに興味がある場合は、次の記事を参考にしてください。
ネット上で文章を書いて、それを納品すると報酬を獲得できるWebライター。サラリーマンや大学生、主婦の副業としても人気のある働き方です。未経験から始められ、資格も必要なく、自宅にいながら収入を得られる点が魅力なのでしょう。しか[…]
自営業で苦しくても乗り切る方法はある!
自営業で生活が苦しい場合、まずは生活費の節約や家族との話し合い、副業などを通して難局を乗り越えましょう。
また自営業者はメンタルケアにも配慮して、心の病気を予防することも大切です。
メンタルケアにおすすめの書籍も紹介しましたので、参考にしてください。
借金が生活を圧迫している場合は、債務整理も検討したほうがいいのかもしれません。
リスケジュールは自分でできる債務整理。任意整理や個人再生、自己破産などは弁護士などの専門家に依頼するとよいでしょう。
現在の自営業の継続が難しい場合は、転職や商材の変更も視野に柔軟に対応すると、生活苦から解放される道も開けると思います。