筋肉にできたトリガーポイントが頭痛の原因になる場合もあります。
トリガーポイントとは、痛みの原因となる筋肉のコリのことで、関連痛と呼ばれる症状を引き起こす点が特徴です。
関連痛はトリガーポイントがある位置とは、別の部位に痛みが発生する状態。
後頭部や首の筋肉にできたトリガーポイントが原因で、頭痛につながることもあります。
トリガーポイントが原因で慢性頭痛が発生すると、原因不明であったり、薬が効かなかったりします。
この記事では、頭痛につながるトリガーポイントの位置とセルフケア方法、鍼を使った治療について解説するので、ぜひ参考にしてください。
このページを書いた人
東 大輔(ひがし だいすけ)
熊本県熊本市出身・在住の柔道整復師、鍼灸師。
ひがし鍼灸整体院の代表を務める。
臨床歴約10年で鍼灸と整体施術により、健康に悩む人の回復をサポート。
頭痛の原因となるトリガーポイントの位置
頭痛の原因となるトリガーポイントは次の筋肉にできやすいです。
- 頭半棘筋
- 側頭筋
- 胸鎖乳突筋
それぞれの筋肉について解説します。
頭半棘筋
頭半棘筋が硬くなり、トリガーポイントができると側頭部や前頭部、こめかみなどの幅広い部位で頭痛を感じることがあります。
スマホの使用などで、うつむく姿勢が多いと、頭半棘筋に負担がかかってトリガーポイントができます。
側頭筋
側頭筋にトリガーポイントができると、側頭部の頭痛につながります。
側頭筋はかみしめる際に、働く筋肉なので、歯ぎしりや歯をくしばる習慣がある人は、トリガーポイントができやすいです。
胸鎖乳突筋
胸鎖乳突筋にできたトリガーポイントは、頭部のさまざまな痛みの原因になります。
後頭部や前頭部、こめかみなど幅広い箇所の頭痛につながる点が特徴です。
胸鎖乳突筋自体に痛みを感じることが少ないので、頭痛の原因として見落としやすい部位でもあります。
頭痛のトリガーポイントに対するセルフケア
頭痛のトリガーポイントについて、頭半棘筋と側頭筋、胸鎖乳突筋に分けて解説します。
頭半棘筋へのセルフケア
仰向けの状態でテニスボールを使って、後頭部を押さえるとトリガーポイントを刺激してケアをしやすいです。
ズーンとした鈍痛を感じる場所で5~10秒ほど留めると、こめかみや前頭部の頭痛がスッキリする可能性があります。
眼精疲労が関係している場合もあるので、次の記事で紹介している温めるケアを併用するのも有効です。
側頭筋へのセルフケア
側頭筋をセルフケアする場合は、人差し指から小指を使って側頭部を上下に動かしてほぐすようにマッサージをするとよいでしょう。
骨に対して垂直に圧をかけると、痛くなる可能性があるので、水平方向にストレッチする感覚で小刻みに手を動かすようにしてみてください。
胸鎖乳突筋へのセルフケア
胸鎖乳突筋は直接マッサージすることが難しい筋肉です。
そこで完骨と呼ばれるツボを指圧して、付着部分から筋肉をゆるめるとよいでしょう。
完骨の場所に親指を当てて乳様突起に押さえつけるように押すと、うまく刺激できます。
頭痛のトリガーポイントに対する鍼治療
鍼であれば筋肉の深部にできたトリガーポイントに対しても直接アプローチできます。
とくに後頭部の筋肉は複数の層で構成されているので、深層にある筋肉に対しては鍼を使ったアプローチがおすすめです。
トリガーポイントを解消できれば、関連痛による頭痛もすスッキリするでしょう。
トリガーポイントに対する鍼治療については、次の記事を参考にしてください。
トリガーポイントにアプローチして頭痛を改善しよう
トリガーポイントと呼ばれる筋肉のこりが原因で慢性頭痛になることがあります。
薬を飲んでもよくならない頭痛はトリガーポイントが原因かもしれません。
今回はトリガーポイントに対して自分でケアする方法を紹介したので、ぜひ実践してみてください。
熊本のひがし鍼灸整体院では、頭痛に対する施術を行っています。
慢性頭痛でお困りの場合は、どうぞご相談ください。