猫背矯正ベルトは意味がない?整体師が効果やデメリットについて解説

猫背矯正ベルトは、着用することで猫背の改善が期待できるベルトです。

いろいろなメーカーから販売されていますが、次のような疑問や悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。

「猫背矯正ベルトを着けても意味がない?」

「どんな効果が期待できる?」

「猫背矯正ベルトを購入したが合わなくて失敗した…」

猫背矯正ベルトは着用時の姿勢改善や肩こり、首の痛みなどの予防効果が期待できます。

しかし着用を続けることで猫背そのものが根本的に改善する効果は期待できないと考えられます。

この記事では、猫背矯正ベルトの効果やデメリット、効果的な使い方について解説します。

ひがし

実際に使った感想をもとに解説しますね。

このページを書いた人

東 大輔(ひがし だいすけ)

熊本県熊本市出身・在住の柔道整復師、鍼灸師。

ひがし鍼灸整体院の代表を務める。

臨床歴約10年で鍼灸と整体施術により、健康に悩む人の回復をサポート。

詳しい自己紹介はこちら

ひがし

ブログの内容は動画でも解説しているので、どうぞご覧ください。

目次

猫背矯正ベルトの効果

猫背矯正ベルトを使うメリットは次のとおりです。

  • 姿勢がキレイに見える
  • 筋肉疲労を軽減できる
  • 首の負担を軽減できる

姿勢がキレイに見える

猫背矯正ベルトを使うと、一時的に姿勢がキレイに見える状態になります。

面接や社交の場、仕事の面談など、一時的に姿勢を正しく見せたい場面に使うと効果的でしょう。

筋肉疲労を軽減できる

猫背矯正ベルトを着用すると、肩や肩甲骨周りの筋肉疲労を軽減できる可能性があります。

猫背になると背中や肩の筋肉がエキセントリック収縮と呼ばれる状態になるため、筋肉が疲労しやすく肩こりの原因になる場合があります。

エキセントリック収縮とは?

エキセントリック収縮(伸張性収縮)とは、筋肉が伸ばされながら収縮する状態です。

それに対して、筋肉が縮みながら収縮する状態をコンセントリック収縮(短縮性収縮)と呼びます。

エキセントリック収縮と根セントリック収縮について

エキセントリック収縮はコンセントリック収縮よりも、筋肉にかかる負担が大きいと言われています。

猫背になると肩甲骨同士が両サイドに引っ張られるため、常にエキセントリック収縮がおこり筋肉が疲労して肩こりになると考えられます。

猫背矯正サポーターでエキセントリック収縮を予防できる

猫背矯正ベルトで肩甲骨を引き寄せるとエキセントリック収縮を予防できて肩こりが軽減する

猫背矯正サポーターを着用すると、肩甲骨同士を中心に寄せることができます。

その結果、肩上部や肩甲骨同士の間でエキセントリック収縮が起こりづらくなり、筋肉疲労が軽減され肩こりが楽になるのです。

首の負担を軽減できる

猫背を矯正すると、頭の位置を体幹上で維持しやすくなるため、首の負担を軽減できます。

猫背矯正サポーターを利用すると首の負担を軽減できる

上記の写真を見ると、猫背矯正サポーターを使った方が頭が後方に移動して体幹の中心に近づいていることがわかります。

日頃から首の痛みで悩まされている方は、使ってみるとよいでしょう。

ひがし

一方でデメリットもあるので、注意しましょう。

猫背矯正ベルトのデメリット

猫背矯正ベルトのデメリットは次のとおりです。

  • 筋力が低下する
  • 装着すると痛い
  • 根本的な猫背改善は期待できない

筋力が低下する

猫背矯正ベルトを装着すると、肩甲骨を引き寄せるための僧帽筋や菱形筋などの筋肉が使われません。

その結果、正しい姿勢の維持に必要な筋力が低下する可能性があります。

ますます自力で正しい姿勢をとりづらい体になるため注意が必要です。

ひがし

猫背矯正ベルトを使用する際は、筋力トレーニングを並行して行ったほうがいいですね。

装着すると痛かったり、背中に違和感があったりする

猫背矯正ベルトを着用すると、脇の下が痛くなったり、背中に違和感を覚えたりすることがあります。

それは猫背の度合いが強いため、ベルト締め付けが強くなったり、矯正による背骨の変化が大きくなるためだと考えられます。

肩の前面や脇下の痛み

猫背矯正サポーターのデメリット「肩の前面や脇下の痛み」

肩が内巻きになったり、前方に移動したりすると肩の前方にベルトが食い込みやすくなります。

ベルトが食い込むことで、肩の前面や脇の下に痛みを感じやすくなるのです。

ひがし

痛みが出ない程度に、猫背矯正ベルトを緩めて使いましょう。

背中の違和感がある

猫背矯正サポーターのデメリット「背中の違和感がある」

猫背で背中に丸みがあると、猫背矯正ベルトの矯正力による働きで背骨を正常な状態に戻す際に、背中に違和感がでます。

猫背矯正ベルトで背中に違和感や痛みがある場合は、胸椎ストレッチを試してみてください。

次の記事では、タオルを使った胸椎のストレッチ法を解説しています。

長時間の着用には向かない

猫背矯正ベルトをきつく締めた状態で長時間着用すると、逆に肩こりや痛みにつながることがあります。

同じ姿勢を維持すると筋肉が硬くなり、血行が悪くなることでバキバキに凝ってしまうこともあるのです。

筋肉は適度に動かして伸び縮みさせることが大切です。

猫背矯正ベルトは、締め付け過ぎにずに適度に肩甲骨を動かせる状態で着用しましょう。

根本的な猫背改善は期待できない

猫背矯正ベルトを着用するだけでは、根本的な姿勢改善にはつながらないでしょう。

なぜなら、正しい姿勢を維持するためには肩甲骨を中心に寄せる僧帽筋や菱形筋を強化する必要があるからです。

さらに、前胸部や胸椎の柔軟性も欠かせません。

猫背を根本的に改善したい場合は、猫背矯正ベルトの着用と同時にエクササイズにも取り組むことをおすすめします。

猫背矯正ベルトの効果的な使い方や注意点

猫背矯正ベルトを効果的に使うためには、まずは締め付けないようにしましょう。

また猫背を改善するエクササイズを行い、その効果を判定する基準として利用するのもおすすめです。

締め付けない

猫背改善サポーターを締め付けすぎると、脇下の痛みや腕のしびれにつながるので注意が必要です。

脇の下や前胸部には神経が通っているため、締め付けすぎることでしびれることがあります。

痛みやしびれがある場合は、ベルトを緩めましょう。

猫背改善の判定基準として使う

猫背矯正ベルトを有効活用したい場合は、猫背改善の判定基準として利用するのも1つの手段です。

猫背矯正ベルトを着用するとすぐに脇の下が痛くなる人は、猫背矯正エクササイズを続けることで装着が楽になるかもしれません。

そして楽に装着できるようになったということは、猫背が以前よりも改善されたと捉えることもできます。

もし猫背矯正ベルトを装着して苦痛だった場合は、猫背矯正のストレッチやトレーニングを実践して、再度装着してみてください。

猫背矯正ベルトの着用と一緒に取り組みたいエクササイズ

猫背を矯正するには、複数のストレッチやトレーニングを実践する必要があります。

しかし、いきなり全てのエクササイズをしようとすると続かない可能性があります。

そこで、まずはデスクワークの合間にできるようなストレッチを1つ紹介するので、実践してみてください。

ひがし

とても簡単なストレッチなので、ぜひ!

猫背を矯正するためのエクササイズ
  • 椅子に座った状態で手のひらを上に向け、肘を曲げる
  • 肩甲骨を中心に寄せるように胸を張る
  • 中心に寄せた状態で10秒間キープする
  • 1~3を3セット繰り返す

ここで紹介したストレッチにも慣れ、猫背を本気で矯正したい場合は、次の記事も参考にして本格的な猫背矯正にも取り組んでみてくださいね。

猫背矯正ベルトはエクササイズと併用すると効果がある

猫背矯正ベルトは装着時の姿勢をキレイに見せたり、肩こりや首の痛みを楽にする効果が期待できます。

しかし長時間の着用には向いておらず、猫背の根本改善までは期待できません。

そのため猫背矯正ベルトは使用する際は、矯正エクササイズも一緒に実践することをおすすめします。

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この記事を書いた人

熊本県熊本市出身・在住の柔道整復師、鍼灸師。
ひがし鍼灸整体院の代表を務める。
臨床歴約10年で鍼灸と整体施術により、健康に悩む人の回復をサポート。
医師のコラム記事を代筆したり、健康関連のWebメディアに寄稿したりする活動も行っている。
プライベートでは3人娘の父
詳しくは下記をご覧ください。
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