猫背に効果を発揮するというストレッチポール。
実は反り腰への効果が期待できることもご存じでしょうか?
ストレッチポールを利用すると、ただ寝るだけで簡単に猫背や反り腰の改善をサポートできます。
この記事では、ストレッチポールで猫背や反り腰が改善する理由や使い方を解説。筆者が購入したおすすめのストレッチポールも2本紹介します。
ストレッチポールで猫背や反り腰を改善したい人は、ぜひ参考にしてください。
このページを書いた人
東 大輔(ひがし だいすけ)
熊本県熊本市出身・在住の柔道整復師、鍼灸師。
ひがし鍼灸整体院の代表を務める。
臨床歴約10年で鍼灸と整体施術により、健康に悩む人の回復をサポート。
ストレッチポールに寝るだけで反り腰や猫背が改善する理由
ストレッチポールにただ寝るだけでも、反り腰や猫背が改善され、スラっとした美姿勢への変化を実感できます。
まずは、ストレッチポールで反り腰や猫背を改善できる理由について解説します。
巻き肩にアプローチできるから猫背を矯正できる
大胸筋や小胸筋と呼ばれる筋肉が緊張して硬くなると、巻き肩になります。
そこでストレッチポールに寝ると、硬くなった筋肉をストレッチできるため巻き肩が改善され、猫背を整えられます。
巻き肩とは
巻き肩は肩が本来の位置から内側に入った状態で、猫背になる原因の1つです。
大胸筋や小胸筋と呼ばれる筋肉が硬くなったり、背中側の筋力が低下したりして巻き肩になります。
つまり、大胸筋や小胸筋が緊張したり、硬くなったりすることが巻き肩や猫背の原因になるのですね。
ストレッチポールに横になると巻き肩の原因にアプローチできる
ストレッチポールに横になるだけでも、硬くなった大胸筋と小胸筋をストレッチできます。
その結果、巻き肩が緩和され猫背の改善が期待できるのです。
股関節の前面をストレッチできるから反り腰が改善する
ストレッチポールに寝るだけで、股関節の前面をストレッチできるから反り腰がスッキリした感覚を得られます。
反り腰とは?
反り腰とは、お尻が後方に突き出して腰が反った状態です。
お尻が大きく見えたり、腰が痛くなったりして困る方も大勢いますね。
そもそも反り腰になる原因の1つは、股関節の前面にある腸腰筋が硬くなり、骨盤が過度に前傾するからです。
腸腰筋が緊張して骨盤が前に傾き、お尻が突き出た結果、腰が反って「反り腰」になります。
腸腰筋とは、骨盤や背骨と太ももの骨についている腸骨筋や大腰筋と呼ばれる筋肉の総称です。
ストレッチポールに寝ると腸腰筋をストレッチできる
ストレッチポールに寝るだけで、床とポールで段差ができ、股関節を後方に引っ張れるため腸腰筋をストレッチできます。
腸腰筋をストレッチできると、過度に前傾していた骨盤が整うため反り腰がスッキリします。
ストレッチポールの乗り方と降り方
では、実際にストレッチポールで反り腰や巻き肩にアプローチしてみましょう。
まずはストレッチポールで体を痛めないようにするために、基本的な乗り方や降り方をマスターしましょう。
ストレッチポールの乗り方
ストレッチポールに乗るときは、ポールの端に座り、そのまま後ろに倒れてください。
なるべくポールの端に座ると、頭がポールの外からはみ出すことがなく横になれます。
ストレッチポールからの降り方
ストレッチポールから降りるときは、横にズレ落ちるようにして降りてください。
無理に立ち上がろうとすると、安定しないポールの上で転倒する可能性もあるため注意しましょう。
巻き肩や猫背を改善するためのストレッチポールの使い方
猫背にアプローチするためには、巻き肩の原因である大胸筋と小胸筋を、ポールを使ってストレッチすればよいです。
ストレッチポールの使い方を3つ解説します。
手でクルクルと円を描く
ストレッチポールの上で、手のひらを下にしてクルクルと円を描くように回してください。
両手を天井向けて上下させる
ストレッチポールの上で、手を広げた状態で前に習えをしてください。
天井に指を突き上げるように、肩甲骨を使って前後に動かしましょう。
両側の手の甲を床に付けて腕を挙げる
両手の甲を上につけて、手のひらを上に向けてください。
手のひらを上に向けたまま、手の甲が床から離れそうな位置まで腕を上げ、その後下ろしましょう。
羽ばたくように両手を上下に動かしてください。
ストレッチポールで反り腰を改善する方法
ストレッチポールで反り腰を改善させるためには、股関節前面にある腸腰筋にアプローチするとよいです。
股関節用のエクササイズを3つ紹介します。
両足を内に向けたり、外に向けたりする
両足のつま先を内側に向けたり、外側に向けたりしてください。
テンポよく20回ほど繰り返しましょう。
両足の裏を付けて開く
両側の足の裏を付けて開きましょう。
20秒ほど開いたら、一旦閉じて再度開いてください。
5セット繰り返してください。
対側の腕と足を伸ばす
両側の足を閉じた状態から、片方の足を伸ばしてください。
それと同時に、反対側の腕を上方に上げましょう。
しっかりと反り腰を改善したい場合は、ストレッチポールと一緒にお尻の筋トレをするのもおすすめですよ。
次の記事で解説しているので、参考にしてください。
ストレッチポールでやってはいけない使い方
ストレッチポールを利用する際は、やってはいけない使い方をしないように注意しましょう。
3つお伝えするので、参考にしてください。
無理に起き上がろうとする
ストレッチポールから身体を起こして無理に起き上がらないようにしましょう。
不安定なストレッチポールの上で、転倒する恐れがあります。
ストレッチポールを横にして腰に当てる
ストレッチポールを横にして腰に当てないようにしてください。
腰を痛める可能性があります。
頭がストレッチポールから出ている
ストレッチポールから頭がはみ出した状態になると、首を痛める恐れがあります。
ストレッチポール内に頭を載せた状態で、エクササイズしましょう。
猫背や反り腰に対するストレッチポールの効果を高めるコツ
ストレッチポールを猫背や反り腰に効かせるためには、しっかりと筋肉を伸ばすことが大切です。
筋肉は次の点に気を付けると伸びやすくなります。
- 脱力する
- 深呼吸をする
- 痛くしない
とくに、呼吸を意識するようにしましょう。
日ごろからストレスを抱えている場合は、無意識のうちに呼吸が浅くなっていることがあります。
ストレッチポールに乗るときは、15~30秒ほど時間をかけてゆっくりと息を吸ったり、吐いたりする呼吸を意識して行うとよいでしょう。
ここまで、ストレッチポールを使った猫背の矯正法を紹介してきましたが、まずは家にあるもので矯正したい方はタオルを使ったやり方もあります。
次の記事では、タオルを使った猫背矯正法について紹介しているので、参考にしてください。
筆者が購入したストレッチポール2本を紹介
ストレッチに使えるポールを2つ紹介します。
LPN ストレッチポール(R)EX
ストレッチポール(R)EXは、株式会社LPNが製造した本物のストレッチポールです。ストレッチポールは商法登録されているため、本当は1つのメーカーしか製造していません。
ちなみに、他のストレッチポールはヨガポールやフォームローラー、エクササイズポールなどの名称で販売されています。
約1万円と高額な点がネックですが、丈夫で長持ちします。筆者は購入して10年になりますが、ヘタッたり型崩れしたりすることは一切ありません。
長く良いものを使っていきたい人におすすめです。エクササイズDVDが付いてくる点も、初心者には嬉しいポイントですね。
LPN ストレッチポール(R)MX
あまり運動をしなれていなかったり、かなり体が硬かったりすると、通常のストレッチポールでは痛みを感じるかもしれません。
その場合は細めのタイプの「LPN ストレッチポール(R)MX」からはじめてみるのも1つの手段です。
La-VIE ストレッチローラー
La-VIE ストレッチローラーは、LPN ストレッチポール(R)EXに比べると3,000~4,000円で安価に購入できます。
滑り止めによりフローリングでも滑りにくいため、はじめてストレッチポールを始めたい方にもおすすめです。
LPN ストレッチポール(R)EXよりも少し短めに作られており、女性にも扱いやすいでしょう。
スターターブックやDVDなどは付属されていなため、購入した場合は筆者の動画やブログを参考にしてエクササイズを楽しんでください。
ストレッチポールで猫背や反り腰をリセットしよう
長時間のデスクワークを続けると、胸や股関節前面の筋肉が硬くなって猫背になります。
ストレッチポールを使うと、寝るだけで胸や股関節前面のストレッチが可能です。
自宅にストレッチポールがある場合は、今回お伝えしたエクササイズを取り入れて、猫背や反り腰を改善してみてはいかがでしょうか。