おしりはさまざまな筋肉がミルフィーユ状に折り重なっているので、コリができやす部位です。
そのため、次のような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?
「おしりのコリが気になる」
「おしりのコリをほぐしたい!」
おしりのコリをほぐすと、腰痛やおしりの痛みがスッキリします。
さらに下半身の冷えやしびれなどの症状が緩和される可能性もあるので、適度にほぐしてみるとよいでしょう。
この記事では、おしりにコリができること起こる原因や症状、コリの解消方法、おすすめのグッズを紹介します。
おしりのコリが気になる場合は、ぜひ参考にしてください。
このページを書いた人
東 大輔(ひがし だいすけ)
熊本県熊本市出身・在住の柔道整復師、鍼灸師。
ひがし鍼灸整体院の代表を務める。
臨床歴約10年で鍼灸と整体施術により、健康に悩む人の回復をサポート。
おしりにはコリができやすい
上の図に示すように、おしりにはさまざまな筋肉があり、コリができやすい部位です。
とくに梨状筋と呼ばれる筋肉が硬くなると、梨状筋症候群を引き起こすことが知られています。
梨状筋症候群とは、おしりにできたこりが坐骨神経を圧迫して、おしりの痛みや脚のしびれを感じる症状です。
おしりにコリができる原因
おしりにコリができる原因は、次のとおりです。
- 立ちっぱなし
- 座りっぱなし
- 運動不足
それぞれについて解説します。
立ちっぱなし
立ちっぱなしになると、おしりの筋肉が疲労してコリやすくなります。
また立った状態で、体を動かさない時間が長くなると、次第に血行が悪くなり、それがおしりのコリにつながると考えられます。
座りっぱなし
座りっぱなしの状態は、おしりを圧迫し続けることになります。
その結果、血行が悪くなり、コリやすくなります。
硬い椅子などに座る場合は、クッションなどを敷くとおしりへの負担を軽減できます。
運動不足
運動不足の場合、おしりの筋肉を使う機会が少なく、筋力も低下することで、おしりにコリができやすくなります。
とくに現代は、車や公共交通機関の利用で歩く機会が少ないので、昔に比べるとおしりの筋肉を使う時間が短いです。
おしりの筋肉を使わないことで、血行が悪くなり、おしりにコリができやすくなります。
おしりのコリによる症状
おしりにコリができると次のような症状に悩まされます。
脚が冷えたり、むくんだりする
おしりにコリができると血液循環が悪くなり、脚の冷えやむくみにつながります。
おしりには下半身につながる血管が通っており、コリで血管が圧迫されると血行が悪くなります。
腰痛になる
おしりのコリがトリガーポイントになって、腰に痛みを感じることがあります。
トリガーポイントとは痛みの引き金になる筋肉のコリです。
トリガーポイントがおしりにできると、コリ以外の部分に痛みを生じる関連痛が起こるといわれています。
上の図のバツ印がトリガーポイントで、細かな点線で書かれたところが関連痛を感じる部位です。
おしりのトリガーポイントで、腰に痛みがでることがわかります。
坐骨神経痛になる
おしりにこりができると坐骨神経痛になります。
その原因は、梨状筋症候群とトリガーポイントの2つです。
前項でも解説したように、おしりの深部にある梨状筋と呼ばれる箇所にコリができると坐骨神経痛を圧迫して坐骨神経痛になります。
さらに、おしりの外側にコリができると、それがトリガーポイントになり坐骨神経痛になることもあるのです。
上の図ではバツ印がトリガーポイントで、小さな点の集まりは痛みを感じる部分です。
おしりのトリガーポイントが原因で、脚に痛みを感じることがわかります。
トリガーポイントによる坐骨神経痛については、次の記事を参考にしてください。
太りやすくなる
おしりにコリができると、おしりが痛くなったり、体をうごかしづらくなったりして、体を動かすモチベーションが低下します。
その結果、体を動かす機会が減り太りやすくなります。
おしりのコリを解消する方法
以下に取り組むと、おしりのコリを解消できるでしょう。
- 筋トレ
- ストレッチ
- テニスボールマッサージ
それぞれについて解説します。
筋トレ
筋トレでおしりを鍛えると、立ちっぱなしの状態でもおしりが疲れにくくなります。
また筋トレには血行を促進する効果も期待できるので、おしりのコリを予防できます。
まずはヒップリフトから取り組んでみるとよいでしょう。
ヒップリフトのやり方
筋トレの手順
- 床に仰向けになる
- お尻を持ち上げて膝と股関節、肩が一直線の状態にする
- お尻を持ち上げたまま10秒間キープする
- 1~3を5回繰り返す
おしりの筋トレについては、次の記事も参考にしてください。
ストレッチ
おしりをストレッチすると、硬くなった部分が柔軟になりコリができにくくなります。
さらに股関節を動かしやすくなるので、おしりの血行促進にもなります。
次の手順でストレッチをしてみてください。
おしりのストレッチ方法
ストレッチの手順
- 椅子に座ってストレッチする側の脚を反対側の膝の上に載せる
- 脚を膝の上に載せた状態で体を前に倒す
- 体を前に倒したまま20秒キープする
- 1~3を20秒間キープする
体を前に倒す際は、腰を曲げずに骨盤を前に倒すことがポイントです。
顎を前に突き出した状態で体を前傾させると、自然と骨盤を前に倒せます。
テニスボールマッサージ
テニスボールを使っておしりのマッサージをすると、ピンポイントでコリをほぐせます。
次の手順で実践してみてください。
おしりのテニスボールマッサージのやり方
仰向けの状態で股関節と膝を曲げ、おしりのコリを感じる部位にテニスボールを当てます。
足を外側に倒すと、おしりのコリをほぐせます。
おしりのコリにおすすめのグッズ
おしりのコリにおすすめのグッズを2つ紹介します。
トリガーポイントボール
テニスボールよりも大きめの作られたトリガーポイントボールは、おしりのマッサージに適しています。
おしりの広範囲をほぐせるから、おしりのコリ感がスッキリします。
骨盤矯正クッション(座布団タイプ)
座布団タイプの骨盤矯正クッションは、柔らかいので、圧迫によるおしりのへの負担を軽減できます。
さらに骨盤を立てる正しい座り方をやりやすくなるので、腰痛の予防効果も期待できます。
骨盤矯正クッションについては、次の記事を参考にしてください。
おしりのコリ解消には鍼もおすすめ
おしりのコリを解消したい場合は、鍼施術を受けるのもおすすめです。
鍼であれば、厚みのあるおしりでも筋肉の深部を直接アプローチしてほぐせます。
さらに、熊本ひがし鍼灸整体院ではコリを覆うように鍼を刺して、おしりのコリを刺激する施術を行っています。
おしりのコリを鍼で、しっかりとほぐしてもらいたい場合は、ぜひ当院にご相談ください。