「立ち仕事で腰が痛い」
「立ったままできる腰痛ストレッチが知りたい」
長時間の立ち仕事を強いられる人の中には、以上の悩みを抱えている場合も多いのではないでしょうか?
立ち仕事が長引くと、腰が痛くなったり、脚がむくんだりして大変ですよね。
そこで今回は、立ったままできる腰痛ストレッチを6つ紹介します。
さらに、立ち仕事で起こる腰痛対策のポイントについて解説するので、ぜひ参考にしてください。
このページを書いた人
東 大輔(ひがし だいすけ)
熊本県熊本市出身・在住の柔道整復師、鍼灸師。
ひがし鍼灸整体院の代表を務める。
臨床歴約10年で鍼灸と整体施術により、健康に悩む人の回復をサポート。
立ったままできる腰痛対策ストレッチ6選
ここでは、次のような立ったままできる腰痛対策ストレッチを紹介します。
- ハムストリングスのストレッチ
- 腸腰筋ストレッチ
- 殿筋ストレッチ
- 大腿直筋のストレッチ
- 腰方形筋のストレッチ
- 大腿筋膜張筋のストレッチ
ハムストリングスのストレッチ
太ももの裏側にあるハムストリングスは、立っているときは常に緊張して疲れやすい部位です。
立ったままストレッチして、緊張から解放しましょう。
次のような手順でストレッチしてみてください。
ストレッチの手順
- ストレッチする側の足を前に出す
- 背筋を伸ばした状態で体を前に倒す
- 太ももの裏側にストレッチされた感覚があれば、そのまま20秒キープする
腰を曲げずに、骨盤を前に倒すのがポイントです。
下の写真のように体を開いた状態で、ストレッチすると太ももの内側を伸ばせます。
腸腰筋のストレッチ
腸腰筋は、腰の骨(腰椎)や骨盤、大腿骨をつないでいて、姿勢を安定させるためには非常に重要な筋肉です。
硬くなったり疲労が溜まったりすると、正しい姿勢を維持できなくなるのでしっかりストレッチしましょう。
ストレッチの手順
- 伸ばす側とは反対の脚を大きく前方に踏み出す
- 体を下に沈める
- 伸ばす側の脚にストレッチ感があれば10~20秒キープする
腰が痛くない場合は、上半身を真っすぐにした方が、よりストレッチできます。
可能であれば、次のようひ膝をついてストレッチをした方が楽に股関節を伸ばせます。
殿筋のストレッチ
お尻にある殿筋は骨盤を安定させるために重要な筋肉です。
立った姿勢を続けると疲れたり、緊張したりして腰痛の原因になるので、こまめにストレッチするとよいでしょう。
ストレッチの手順
- ストレッチする側の脚を反対の膝の上に重ねる
- 膝を重ねた状態で、地面についた方の膝を曲げる
- 膝を曲げた状態で上半身を前傾させる
- お尻が伸ばされている感覚があれば、その状態で10~20秒キープする
上半身を前傾させる場合は、腰を曲げずに骨盤を前に傾けるとお尻を伸ばしやすいです。
大腿直筋のストレッチ
大腿直筋が硬くなると骨盤が前傾して反り腰になりやすくなります。
反り腰になると、就寝時に腰への負担がかかって朝から腰痛になる場合があります。
立ったままでこまめにストレッチして緊張をとりましょう。
ストレッチの手順
- 伸ばす方の足首を持つ
- 足首を持ち上げて膝を曲げる
- 膝をめげた状態で10~20秒キープする
腰方形筋のストレッチ
腰方形筋は腰の側面にある筋肉です。
腰方形筋が硬くなると、骨盤が左右に傾いたり、腰の片側が痛くなったりします。
片方の腰痛に悩まされていたり、違和感があったりする場合は、痛みのある側の腰方形筋をストレッチしましょう。
ストレッチの手順
- 壁に肘をつく
- 壁に肘をつい状態で骨盤を壁に近づける
- 腰の側面に伸ばされている感覚があれば、10~20秒キープする
骨盤を壁に付けたときに腰の側面が伸ばされている感覚がない場合は、斜め前方に上半身を傾けてみてください。
大腿筋膜張筋のストレッチ
大腿筋膜張筋は、股関節を内股にするときに働く筋肉です。
大腿筋膜張筋の緊張して内股になると、腰を前に曲げたときに骨盤が前傾しづらくなります。
太ももの前面の外側にある筋肉なので、脚を後方へと引いてストレッチします。
ストレッチの手順
- 伸ばす方の脚を後方へと引いて反対側の脚と交差させるようにする
- 脚を後方へと引いたまま、骨盤を突き出すようにする
- 太ももの前面よりもやや側方に伸ばされている感覚があれば、その状態を10~20秒キープする
立ち仕事で起こる腰痛対策のポイント
立ち仕事で起こる腰痛に対策する場合は、次のポイントに注意するとよいでしょう。
- こまめにストレッチする
- 股関節の筋肉をストレッチする
- 抗重力筋をストレッチする
それぞれについて解説します。
こまめにストレッチする
立った姿勢を維持すると、筋肉が疲れて徐々に姿勢が崩れて腰痛になる可能性があります。
長時間の立ち姿勢でガチガチになった筋肉を、立ったままストレッチしてほぐしましょう。
筋肉がほぐれると血液が改善して、腰を支える筋肉の疲労を軽減できます。
股関節の筋肉をストレッチする
股関節の筋肉をストレッチすると腰回りの血行を促進できる上に、骨盤のゆがみも予防できます。
股関節の筋肉が硬くなると骨盤が前に傾いたり、後ろに傾いたりして体がゆがみます。
さらに骨盤が左右に傾くと、上半身も傾いて片方の腰が痛くなることもあるのです。
股関節の筋肉をストレッチして骨盤をリセットして、体のゆがみによる腰痛を予防しましょう。
次の記事では、股関節をストレッチして骨盤を整える方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
抗重力筋をストレッチする
抗重力筋とは別名「姿勢筋」とも呼ばれる筋肉で、重力下にある身体の姿勢を維持するための筋肉です。
立ち姿勢を維持するため、疲れやすい筋肉なので、立ったままの状態でできる範囲でストレッチしましょう。
代表的な抗重力筋は次のとおりです。
立ち仕事の腰痛解消法については、次の記事も参考にしてください。
立ったままストレッチをして腰痛を予防しよう
立ち仕事などの際におこる腰痛に悩んでいる場合は、立った状態でこまめにストレッチをすると、腰痛が楽になる可能性があります。
今回はおすすめのストレッチを6つ紹介したので、ぜひ実践してみてください。