病院で坐骨神経痛の検査を受けても、原因がわからない場合は、梨状筋症候群やトリガーポイントなどの筋肉の緊張やこりで痛みをしびれを感じている可能性があります。
また腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの腰の病気で坐骨神経痛が起こっている場合でも、筋肉の緊張やこりを鍼や手でほぐすと痛みの軽減が期待できます。
この記事では、病院のレントゲン検査でわかる坐骨神経痛の原因について詳しく解説。さらに病院の検査で原因不明となる坐骨神経痛について説明します。
坐骨神経痛の原因や改善法について詳しく知りたい場合は、ぜひ最後までご覧ください。
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東 大輔(ひがし だいすけ)
熊本県熊本市出身・在住の柔道整復師、鍼灸師。
ひがし鍼灸整体院の代表を務める。
臨床歴約10年で鍼灸と整体施術により、健康に悩む人の回復をサポート。
病院のレントゲン検査でわかる坐骨神経痛の原因
病院でレントゲンやMRIなどの検査を受けると、次のような腰の病気であると診断されることがあります。
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 腰椎すべり症
坐骨神経痛になったら、上に示した腰の病気の可能性があるため、まずは病院を受診することが重要です。
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは、腰椎同士の間にある椎間板と呼ばれる軟骨が飛び出して腰の神経が圧迫された状態です。
20代から40代の比較的若年層に見られることが多く、腰の痛みだけではなく坐骨神経痛を伴うことがあります。
腰椎椎間板ヘルニアが悪化すると、坐骨神経痛だけではなく歩けなくなったり、排尿や排便に障害が起きたりするため注意が必要です。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは、脊柱管と呼ばれる背骨のなかにある管が狭くなり、中にある神経の束が圧迫された状態です。
50歳代から増え始め、60~70歳代に最も多く見られます。
腰部脊柱管狭窄症の場合は、腰椎が変形していて、腰を反る動作で坐骨神経痛があらわれます。
また長時間の歩行ができずに、数分歩いただけで坐骨神経痛の症状が現れて歩けなくなる点も特徴です。
腰椎すべり症
腰椎すべり症は、腰椎同士がずれることで飛び出した椎間板に神経が圧迫されたり、背骨のなかにある神経の束が腰椎に圧迫されたりして坐骨神経痛の症状があらわれる状態です。
症状が悪化すると歩行困難や排尿障害がみられるため、注意が必要です。
病院のレントゲン検査で原因不明となる坐骨神経痛
病院でレントゲンやMRIなどの検査を受けても原因が不明となる場合は、梨状筋症候群やトリガーポイントなどが原因で坐骨神経痛が起こっている場合があります。
これらの症状は骨ではなく筋肉に異常があるため、レントゲンやMRIで原因不明となります。
筋肉の緊張やこりをレントゲンやMRIで見つけるのは難しいのです。
また腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けたのに、坐骨神経痛がなくならない場合も、原因が筋肉にある場合があります。
筋肉が原因でおこる梨状筋症候群とトリガーポイントについて解説します。
梨状筋症候群
梨状筋症候群とは、梨状筋と呼ばれるお尻の奥にある筋肉が緊張して硬くなり、坐骨神経痛が圧迫された状態です。
梨状筋症候群については、病院では診断や治療が行われることが少ないと言われていますが、梨状筋のストレッチなどで症状が軽くなることがあります。
トリガーポイント
トリガーポイントとは、痛みの原因となる筋肉にできたこりによって坐骨神経痛がおきた状態です。
お尻の筋肉や太ももの筋肉にトリガーポイントができると、坐骨神経痛のような症状が現れます。
上の図は小殿筋と呼ばれるお尻の深部にあるトリガーポイントが原因で、足全体に痛みやしびれを感じることを示したイラストです。
トリガーポイントが原因で坐骨神経痛になっている場合は、筋肉のこりを鍼や手でほぐすと症状の改善が期待できます。
鍼を使ったトリガーポイント治療については、次の記事を参考にしてください。
トリガーポイントが原因で坐骨神経痛になることも
坐骨神経痛になって、病院のレントゲンやMRIなどの検査を受けると、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症などであれば原因がはっきりとわかります。
しかし中には、病院で検査を受けても原因不明な場合もあります。
そのような場合は、梨状筋症候群やトリガーポイントが原因で坐骨神経痛が起きていることもあるのです。
とくにトリガーポイントがお尻や太ももにできると、太ももの裏側や膝裏、ふくらはぎなどに痛みやしびれを感じます。
お尻や太ももにできたトリガーポイントを改善させる場合は、鍼や指にほぐしが有効です。
熊本ひがし鍼灸整骨院では、トリガーポイントにアプローチする鍼施術や整体を行っているので、坐骨神経痛でお困りの場合はどうぞご相談ください。