首のこりからくる症状には、自律神経の乱れによる症状やうつ、頭痛、神経痛などさまざまなものがあります。
なかでも自律神経は内臓や循環器、体温、発汗など人間が生きる上で必要なさまざまな機能を調整しているため、乱れることでおこる症状は多岐にわたります。
この記事では、首こりからくる症状について詳しく解説します。
さらに症状の解消法や自律神経を整える方法、鍼施術がおすすめの理由も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
このページを書いた人
東 大輔(ひがし だいすけ)
熊本県熊本市出身・在住の柔道整復師、鍼灸師。
ひがし鍼灸整体院の代表を務める。
臨床歴約10年で鍼灸と整体施術により、健康に悩む人の回復をサポート。
首のこりからくる症状
首にこりができると、神経や血管に影響を与えることで、次のような症状に見舞われます。
- 自律神経の乱れによる症状
- うつ
- 頭痛や三叉神経痛
それぞれの症状について解説します。
自律神経の乱れによる症状
自律神経が乱れると次のような症状が現れます。
- 高血圧
- 冷え
- 動悸
- 胃腸の不調
- ドライアイ
- 倦怠感
- 発汗異常
- 耳鳴り
- めまい など
自律神経の乱れによる症状は別名「不定愁訴」とも呼ばれ、周囲の環境や状況によって症状が変化します。
さらに、日によって複数の症状が同時に現れる点も特徴です。
自律神経が乱れた状態を放置すると、うつなどの精神疾患になるケースもあります。
うつ
うつとは、気分が激しく落ち込み憂うつな気分から抜け出せなくなった状態です。
眠れなかったり、疲れやすかったりする点も特徴で、さまざまなことに興味や関心を示さなくなり、意欲もなくなります。
首のこりが原因で発症したうつは、「頸性うつ」とも呼ばれます。
頭痛や三叉神経痛
首に分布する神経は頭部に広がっているため、首こりによる影響で頭痛や頭重感を生じることがあります。
首こりが原因で起こる頭痛は、筋緊張型頭痛と呼ばれ後頭部や側頭部などに締め付けられるような痛みを伴う点が特徴です。
さらに首の上方に位置する後頭部には、顔面部の痛みを感じる神経があるため、三叉神経痛と呼ばれる症状が現れることもあります。
三叉神経痛とは、顔面部のいたるところに痛みを感じる症状です。
首のこりからくる症状の解消法や自律神経を整える方法
首のこりからくる症状を解消したり、自律神経を整えたりする方法は次のとおりです。
- 適度に運動をする
- 首を温める
- 猫背を改善する
- しっかり睡眠をとる
- ツボ押しをする
それぞれの方法について解説しm素。
適度に運動をする
適度に運動をすると全身の血行が改善して、首こりが楽になります。
筋肉は動かさずに血液が通わない状態が続くと、硬くなってこりやすくなります。
日ごろから運動をする習慣がない場合は、ウォーキングをするのもおすすめです。
朝からウォーキングをすると、首こりを解消しながら自律神経を整えられます。
次の記事では、朝ウォーキングについて詳しく解説しているので、参考にしてください。
首を温める
首を温めると、首の筋肉がほぐれて首こりによる症状の改善が期待できます。
シャワーを首に当てて温めたり、冬場はネックウォーマーで首を保温したりすると、首こりの予防につながります。
さらに入浴をするとリラックスできるため、自律神経を整える効果が期待できるでしょう。
ただし、首を温めると逆効果の場合もあるので、注意しましょう。
次の記事では、首や後頭部を温める効果や注意点について解説しているので、参考にしてください。
猫背を改善する
猫背を改善すると首の負担が軽減して、首こりの改善が期待できます。
猫背になると頭が前方へと突き出した状態になり、ストレートネックにつながる可能性があります。
ストレートネックとは本来は前方にカーブしているはずの首の骨がまっすぐに変形した状態です。
首の負担が大きくなるため、首こりを悪化させる原因となるのです。
そのため猫背を改善すると、ストレートネックを予防でき首の負担を軽減できるのです。
次の記事では、猫背矯正ストレッチのやり方を解説しているので、どうぞご覧ください。
しっかり睡眠をとる
しっかりと睡眠をとると、首こりによって生じた自律神経の乱れを抑えることができます。
睡眠時間が短くなると、自律神経のなかの交感神経と呼ばれる神経が過度に優位な状態になります。
交感神経は筋肉を緊張させる作用もあるため、首のこりにもつながるのです。
しっかり睡眠をとると、自律神経の乱れと首こりの悪循環を断ち切れます。
首こりからくる症状で悩んでいる場合は、できる限り6~8時間くらいの睡眠をとることをおすすめします。
ツボ押しをする
ツボ押しをすると首こりからくる症状が和らぐ場合があります。
首こりによる頭痛や耳鳴り、めまいを解消したい場合は天柱(てんちゅう)や完骨(かんこつ)などのツボを指圧するとよいでしょう。
完骨(かんこつ)の位置
完骨は乳様突起の後方にあるくぼみにあります。
完骨は耳鳴りやめまい、頭痛に効果のあるツボといわれています。
天柱
天柱は後頭部の生え際にあり、真ん中をとおる首の骨のすぐ両隣です。
首を支える際に負担のかかる筋肉が始まる場所であり、緊張しやすいためこりやす場所でもあります。
指圧をして緩めると、首の動きがよくなったり、後頭部の頭痛がすっきりしたりします。
鍼で首のこりを解消するのもおすすめ
鍼で首のこりに首にアプローチして、首こりによる症状を改善するのもおすすめです。
鍼であれば首のこりにダイレクトにアプローチできる上に、刺激量も調整できるから鍼を受けたことがなくても安心です。
鍼は首のこりにダイレクトにアプローチできる
鍼であれば深部にできた首のこりにダイレクトにアプローチできます。
首のこりをしっかりとほぐして血行促進をすることで、首の緊張がゆるみ首こりによる症状の軽減が期待できます
刺激量を調整できる
鍼の太さはさまざまなので、刺激量を調整できます。
上記の写真では、左に行くほど鍼が太くなっています。
一番右側の赤色の鍼管の入った鍼の太さは、髪の毛程度ほどしかありません。
かなり刺激量を抑えられるので、首に太い鍼を刺すのが不安な場合は、細い鍼で施術を受けるとよいでしょう。
首こりからくる症状を軽減しよう
今回は首こりからくる症状について解説しました。
首がこると、さまざまな体の痛みや不調に悩まされます。
そのため日頃から首をケアして、筋肉がこらないようにすることが大切です。
この記事では首こりによる症状を解消する方法についても紹介したので参考にしてください。
首こりを解消するには、鍼を受けるのも1つの手段です。
熊本ひがし鍼灸整体院でも首こりからくる症状に対応しているので、お困りの場合は、ぜひご相談ください。